慢性痛の治療で知っていてほしいこと
長年にわたる痛みを抱えている人の痛みは慢性痛と呼ばれます。慢性痛は痛みが長く続いているから慢性痛なのですが、切り傷や打撲、火傷とは別の痛みなのです。
ほとんどの人は、切り傷などの痛みには、クスリつけて一週間もすれば治るということを知っています。
慢性痛は違います。少しづつ痛みが日々持続することで、痛みが悪化し拡大していきます。繰り返される障害が取り除けていないからです。
そして、その痛みは痛い部分ではなく、脊髄や脳で起きています。ですから、痛い部位に湿布や電気を当てていても改善しないことが理解できます。
そして、困ったことに慢性痛には痛み止めという薬が効きません。
慢性痛には、障害を取り除くとともに新しい感覚を再入力し脊髄や脳での働きを再学習させる必要があります。
慢性痛に悩んでいるのはずなのに、「すぐに治らない」と嘆いている人がいますが、脊髄や脳で起きている慢性痛ですので、簡単に治らないのが当然です。
慢性痛はすぐには治りませんが、目安となるのは、痛みの程度によりますが、適切な治療であれば4週間くらいで痛みは大きく改善します。
まだまだ慢性痛に対する適切な治療というのは確立されていません。慢性痛に悩む人は治療院を転々とすることと思います。治療院を探す際、ここに書いた知識くらいはあった方がいいと思います。