痛みは複合するものだ
長い間、痛みにさらされ続けると、たった一つの痛みが多くの痛みを生んでいきます。
例えば、足先が長年痛みとしたら、それをかばうために反対の足や、股関節、足首、膝などに影響するということは想像できるのではないでしょうか。
そんな痛みを治療するとしたら、全部の痛みを取り除こうとするのではなく、先ずはたった一つの痛みを取り除くことから始めなくてはならないのです。
患者さんは「いっぺんに治して」とおっしゃいますが、そう簡単にいかないのが慢性痛の治療です。
慢性痛は時間に依存し、持続する痛みや障害によって徐々に痛みは拡大し増悪していきます。
私たちにできることは、できるだけ早く痛みを取り除くことです。
痛みに悩む人ができることは、なるべく早く治療を始めることです。多くの人は、治療を先延ばしにしています。どうでもいいことを前倒しにして、重要なことは先送りしてしまうものです。このことは行動経済学の理論でも説明できるように思います。
「重要なことは前倒しし、どうでもいいことは先送りする」これは大切なことです。
浪費家は、貯金を先送りにし、どうでもいい買い物を前倒しします。
心当たりのある方は、悪いパターンにはまっていますよ。