腰痛の治療その5
腰痛の治療は確立されていない
「医学は進歩しているから腰痛くらい治せるだろう」
こう思っている人が多いようですが、事実は反対で、
「医学は進歩したけれど、未だに腰痛に関して未解明である」
そういうことです。
その理由として考えられるのは、腰痛を引き起こす原因は、「複合」しているということが挙げられます。
痛みは生体の警告信号だろ言われます。しかし、腰痛は痛みの原因が、腰の病気であるとか腰に何か障害が起きているからではないようです。
胃の病気であれば、胃が痛いと表現するとき、その原因は胃になるでしょう。しかし、「腰が痛い」からといって痛みの原因が腰にあるわけではありません。
例えば、内臓の病気であっても腰痛を感じますが、腰に原因などありません。
では、腰痛という痛みは生体の何を警告しているのでしょうか?その答えが腰痛治療に強く関係しているのです。
「姿勢」、このことも腰痛に強く関与していますが、腰に問題があるのではなく、その姿勢が腰への負荷として強く関与し、その姿勢を変えない限り腰痛は消えません。その際には、腰への治療でなく姿勢への治療となるのです。
さらに、高齢になってくると、関節の変性や筋量の減少や萎縮によって、活動が変化します。そのことがもし腰に関与するなら腰痛は発症するはずです。
腰痛は年齢にも影響を受け、姿勢や活動にも影響しています。性別、職業、体質、いろんなものに影響を受けるので、「これだけ」といえる治療法を確立することができません。
腰痛治療は、個人個人に合わせた治療法を『創って』行かなくてはできないものです。
AさんにもBーさんにも通用するわけではありません。それは痛みの生じる原因や要因が違うからです。
ベッドをたくさん並べて大量生産するかのように行えるわけではないのが腰痛治療です。