半月板の治療
半月板は、解剖学的に神経、血管の支配が少ないといわれています。そのことが意味するものは、壊れた時に相当の負荷がかからないと痛みが生じないということになります。それともう一つ、壊れた時に治りにくいということが挙げられるでしょう。
組織の修復には血液の供給は不可欠です。血管の支配の少ない半月板は修復が遅いものです。そして、神経支配の少なさは正確に組織の修復を判断する情報が欠けているとも言えます。
「なんか変な違和感が…」こういった表現を半月板の損傷の患者さんは訴えます。
半月板の治療は、痛みを取ることに集中するのではなく、関節運動の正常さを取り戻すということに集中するべきです。
膝の痛みで悩む患者さんは、本気で治すためにもっと悩まないといけないかもしれません。シップを貼ったり電気を当てているだけで本当に治るとでも思っているのでしょうか。まさかそんなことは治療する側もされる側も思っていないということを祈るばかりです。頑張りましょう。