治るには時間も必要!

傷めてからそうとうの時間が経っているにもかかわらず、「まだ治らないんです」と訴える患者さんも時にはおられますが、わたしたちの仕事は、自費治療で行っているため、来院される患者さんのほとんどは重症度の高い人たちです。

わたしはどこの治療院よりも早く治したいという熱意はかなりある方だと思いますが、簡単に治る症状ばかりではありません。

それでも痛みが消えていく期間は遅くとも4週間には痛みの軽減、治療の効果がみられるものです。

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それでも「遅い!」と思われるかもしれませんが、まともな治療院であれば「良い成績だ」と思うことでしょう。

「即効!」などと謳う治療院は「ほんとにそんなに簡単に治る??」と思ってしまいます。

ダイエットで「即効!」と謳われると、怪しさ満点です。

トレーニングで「即効!」と謳うと、「胡散臭い」と思うのが普通です。

それと同じように、治療で「即効!」と謳われると、「あやしい…」と思えるのも普通です。

筋肉骨格系の痛みの原因は、切り傷、傷とは違って、原因が複雑に絡み合っているものです。一つ取り除けばまた一つ別の原因が現れる、そんな状態です。

関節の痛みであれば、来院時では「炎症」が痛みの中心にあります。その炎症が収まると次に現れるのは「筋肉(筋膜)の痛み」です。この痛みは解剖学的、神経学的知識を背景にもって取り扱わなくてはならない痛みです。

やみくもにもんだり、押したりしていたのでは、治らないだけでなく痛みを悪化させてしまうものです。

そして、筋肉(筋膜)の痛みを取り除いた後には、関節の運動制限が顕著に現れます。この制限を取り除くには、痛みのない状態での治療が有効なのです。

痛みの我慢比べのような力任せの治療では効果はありません。関節の運動学、生体力学の知識が必要なのです。

このように、痛みを取り除くには、段階があり、知識を必要とし、技術レベルの高さを必要とするものです。

「すぐ治せ!」と言われても、すぐには治せますが、患者さんの求める期間とは違うかもしれません。説明を聞いて納得して治療を受けないと、焦りは心理ストレスとなり、治る期間を遅らせる確率も高くなるのです。

急がば回れ、慌てる乞食は貰いが少ない、焦らず頑張りましょう。

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