痛みの原因から治療を考えるべき!

「痛みの原因」

痛みの原因というと、痛い部位が痛みの原因だと思っている人が大半なのです。

膝が痛ければ、膝の痛み部位に治療?を施します。坐骨神経痛であっても、痛みやしびれる部位に治療?を施す人もいます。治療になっていないことがほとんどですが、これで満足している人もいます。

痛みの原因は、痛みがある部位ではないことがほとんどです。痛みの部位に、はっきりとした原因があるのは、切り傷、火傷、打撲などです。このことはみなさんが一度は経験した痛みであり、対処方法もわかっています。

しかし、慢性痛や勤続疲労から生じる痛みは、原因が遠くにあるばかりではなく、複雑な機能障害の組み合わせによって、何が何だかわからなくなっていることも多々あるのです。そして、対処方法をいつも間違うのです。

たとえば、肩こり一つとっても、筋肉の疲労?ストレス?変形?姿勢?運動不足?食生活?内臓疾患?生まれつき?その複合?その全て?

肩こりであっても、長年使い込まれた身体の痛みは初めての経験をしているのです。

切り傷、火傷、打撲は子供のころから何度も経験し、よく知る痛みです。

しかし、勤続疲労や加齢による身体の痛みは、初めて経験する痛みであるばかりではなく、「これ!」といえるほどはっきりとした原因をつかみきることは難しい痛みです。

というのも、そんな痛みは、最初は大したことのない痛みであっても、時間、日にちが経つと、強い痛みに変化していきます。それは、痛みの原因がたくさんあり取り除かない限りのこり続ける痛みなのです。

これは、わたしたちの神経系の働きによって、痛みの放置を許さないように出来ているからです。生体の警告信号である痛みを放置することは、生体の危機を招くことになるのです。何としてでも生体の危機になるようなことは排除しなくてはなりません。そのことに神経系や免疫系は強く関わっています。

「痛みを治したい」と考える人に言いたいのは、痛みの原因を追究した治療を行うことです。痛み止めを飲んで「ましになったからよかった」というような消極的な考えではなく、きちんと痛みの原因を取り除く治療を選ぶようにしてください。

痛みの治療は誰が行っても難しいものです。「痛みの治療など簡単だ」といえる人はこの世にはいません。もし、安易にそのようなことが言える人がいるとしたなら、詐欺師かほら吹きか世界でも有数の天才のはずです。

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