ストレスは目に見えない、痛みも目に見えない
わたしたちは見えないものに「苦悩」を感じています。
切り傷の傷口は目に見えますが、そこから生じる痛みは目に見えません。ですから、どれほどの痛みを感じているかは他者にはわからないものです。自分の痛みの経験から想像するしかありません。
ストレスも同じように目には見えません。これも自分の経験からその苦悩を想像するしかありません。
しかし、この「苦悩」を解決するには、その想像できる「苦悩」の程度から判断しなくてはいけません。
そのことからいえるのは、身体的には、しびれ、経験したことのない痛み、3か月以上過ぎても消えない痛み、安静時に増悪する痛み、などは診察の対象になります。
「そのうち治る」と思っていても、治るには期間があり、痛みの状態にもよります。
ストレスに対しても、よくいわれる「闘うか逃げるか」の反応をしているうちは、ストレスへの対応はできやすいかもしれませんが、「死んだふり」の状態になると自律神経の働きは急激に偏り、長期にわたると病的な状態になるおそれもあります。
これらは目に見えません。
「目に見えないから大丈夫」と思い込んでいると思わぬ落とし穴があるやもしれません。いろんなことを学びながら、自分が今どう動くべきか、どう意思決定するべきかを考えたいものです。