痛みを放置する人は無知なのか
「そのうち治る」
と、痛みがありながら何もせずにほったらかしにしている人もいますが、痛みは原因が取り除かれない限り消えません。
それどころか、痛みの原因を取り除かせるために、さらに痛みを増強させます。それでも痛みを無視し続けると、別の場所に痛みが広がります。
「そのうちに治る」と思っている人は、これまで経験した切り傷、火傷、打ち身などの傷の治り方を根拠にしているのです。
しかし、勤続疲労や過労による痛みの原因は「傷」ではなく、「障害」です。
身体が歪む、姿勢が変化する、偏った動作、などが長年にわたり障害へと変化したものが痛みの原因になることが多いのです。
そんなことは、学校でも習いませんし、お医者様も言いません。しかし、誰でも経験する痛みです。その痛みをどう対処するかは誰も教えません。
先日も、むち打ち症になった患者さんが「そのうち治ると思って…」と言われて来院されましたが、「治療しないと一か月もすれば不快感を伴った痛みに変化しますよ」と言い、「治療するのとしないのとではだいぶ違うので試しましょうよ」と提案しました。
次の日に連絡があって「今日朝起きたらめちゃくちゃ楽になっていました。治療した方が断然早く痛みが消えるんですね」と。
ここなのです大切なのは。
「何もしない」
この選択は軽い切り傷などでは妥当な選択かもしれませんが、障害に対しては悪い選択になるものです。
「痛みがある」という人はできる限り早く治療して「楽」になることを目指しましょう。
年齢を重ねてからの不快との同居はつらいものです。いろんなことに挑戦する機会を逃してしまうことになりかねません。頑張りましょう!