関節の痛みのことを知っておきましょう

関節痛は使い過ぎじゃない!

加齢によって関節の運動性が徐々に制限がかかるようになります。こんなことはある程度の年齢になると、誰でも気づかされるものです。

前屈ができなくなってきた、姿勢が悪くなった、

「体が固くなったわー」

というセリフ、よく聞きます。

からだ矯正センターは、このことに着目して矯正を行っています。

「体が固くなったのならストレッチすればいいんでしょ?」

と思われるでしょうが、そうではありません。

ストレッチは全体的ないわゆる「柔軟性」は向上したように思えるのですが、それが関節の運動性をかいぜんさせるかといえばそうではありません。

大切なのは「部分的」な柔軟性、といより「弾力性」です。

膝痛を起こす人は、膝関節が完全に伸びることが難しくなっている人がいます。前屈体操をして柔軟性が上昇したと思っても、一番大切な膝関節の可動域が取り戻せたわけではないのです。

太ももの裏の筋肉やふくらはぎの筋肉がのびやすくなっただけなのかもしれないのです。

柔軟体操での柔軟性の獲得と関節の可動域を拡げるというのは似ているようで違います。

「治療」となると、適切、最良なやり方というものが必要になるものです。全体的な柔軟性が向上したように見えても、部分的には改善してはいません。

「私は体が柔らかくて」

と言いながら前屈をしてペタッと手のひらを床につける人もいますが、そんな場合、関節構造自体が「ゆるい」という場合がほとんどです。そんなひとでも、股関節が緩いのですが、その分、腰椎の可動域が制限されている場合も多いのです。そんな人は、当然ながら「腰痛」や「椎間板ヘルニア」に悩まされています。

「私、体がこんなに柔らかいのに…」

といった顔になるのです。

関節痛の原因は、「使い過ぎじゃなく、関節運動がうまくいっていない」ということは何度も述べていますが、何度もいわないといけない分野です。

病気予防は関節の痛みの予防も含みますが、なかなか予防できているとは言えません。膝痛の人を街でもよく見かけますが、見るたびに「なんとかならなかったのだろうか」と思う日々です。

もっともっと「予防」に目を向けてください。

膝が痛くなったり、腰が痛くなったりするのを「使い過ぎ」と大きな勘違いで済ますのではなく、「加齢によって関節の動きは悪くなるものだ」という知識を持つだけでも、自身の日常行動は違っていきます。

高齢になると、日常生活の中での「活動」はどんどん少なくなります。働き盛りの人でも「運動」らしい運動をしている人はそんなにいません。運動する時間がこの時期にはないのも理由ですが、身体の老化にはそんなことは関係ありません。誰にも平等に老化が起こります。

必ずどこかが悪くなり、病気になるのがわかっているのなら「予防」をしましょう。とりあえず「関節の痛みは関節の運動性が低下する」ということを知っておいて欲しいと思います。この知識は予防の大切さを知るきっかけにもなるはずですから。

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