手のしびれは早く治すにかぎります

ほとんどのしびれの原因は脊椎にあり

しびれについては何度も述べているかも知れませんがおゆるしください。何度も述べなければならないほど、多く見られ、放置され、甘くみられる症状です。

昨年から、頸椎の変性によって生じる重症度が高い神経障害の患者さんを施術しています。

それは、両手の手首から先が全体的にしびれているという症状です。

この症状が難しいのは、先ず「両手」であることです。手首から先のしびれなら、手首付近で神経を締め付けることで生じるしびれもありますが、そうではなく頸椎、頚髄です。

整形外科での画像検査でもそう診断されているにもかかわらず、放置です。

「痛くないから」

というのが理由のようですが、以前にも述べたように

「痛みに強いのはいいことではありません!」

「この手のしびれがねえ、気持ち悪いんですよ~」

「あの~それってかなり異常なんですけどなみ~」

「そぉなんですかぁ、痛くないんでいけるんかと思ってました~」

「一度、どこまで治るか挑戦しませんか、もし治っていくのならラッキーだと思って…」

「治るんならやってみますぅ~」

どこまでものんきな会話です。施術する側は恐怖で縮み上がっているのに。

そんなこんなで施術を始めました。

…3か月経過

「あのねぇ~最近、手のひらの全体のしびれがあったのが、指先に少しくらいのしびれになってきましたぁ~よかったわ~楽になったわ~」

「しびれだけでなく、やっと頭の中も正常になってきたのですよ」

「えっ?」

「いえいえ、良かったですね、正常が何かということを知っておきましょうよ」

身体が正常化するというのは、歳を追うごとに難しくなります。

コラーゲンの産生の低下です。この産生には、女性ホルモンも関係しているのでなかなか難しいのです。

しかし、身体は「刺激すれば強くなる」(Wolfの法則)という機能があります。

身体を矯正するということは、「強くする」ということでもあるのです。

軟骨などを構成するコラーゲンの再生には、150日から300日くらいは必要だといいます。皮膚の再生が28日くらいだとすると、長い時間が必要なのだということがわかります。

そのことを知っていると、捻挫の回復には10か月くらい、というのも無理な話ではありません。

羽生弓弦選手がいかに大変な状況で競技をしているかを考えるたびに怖さを感じます。(意味もなく羽生選手が思い浮かんでしまいました)

椎間板や膝関節の変性だと診断された人は、「早く治せ」ではなく、

「300日以内でお願いします」

という言い方に、この知識は変更させてくれるはずです。

ですから、しびれというのは脊椎のかなりの部分が変性し、炎症による治癒反応が、神経を刺激しているのです。

それなのに、「しびれくらい大丈夫」という無理な意識の使い方で、障害を悪化させています。

年齢を重ねた人たちに起こる痛みや障害は、人間活動の「勤続疲労」から生じます。

これまでに経験してきたのは、「切り傷」「打撲」、この程度です。これは、28日くらいで修復が終了するものです。

「勤続疲労」が引き起こす障害は、「150日~300日」を要するものです。そこのところを間違えないようにしなくてはいけません。

身体のことを知ったうえで、身体を大事に使い、健康を維持することが大事なのです。

以前、何かの宗教の方が「人間の身体は神様から借り物なんです!」、と声高に言っておられましたが、そんな人に限って、その様な妙ちくりんなことをいう割には何もしません。

「借り物ならもっと大切にしろ!」

こう言いたいわけです。

他人に言う箴言は、自分が実践しているか、経験したことでなくてはいけません。頭の中に浮かんだ「夢物語」を語ってはいけません。

ま、そんなことはいいのですが、

「しびれは異常!」

「早く治してしまえ!」

このことを強調したかっただけなのに、いつものごとく「脱線」を繰り返してしまいました。申し訳ございません。

追伸、

(まだなんかあるんか?)とは言わないでください。

今日、習慣にしている「歯のメンテナンス」に行ってきました。

年齢を重ねると、「10年」の間で、メンテナンスをしていても1本くらいは抜く羽目になるらしい、何もしなければ6本くらい抜くことになるらしい。

わたしは、今、8年の歯のメンテナンスケアを続けていますが、良い状態をキープできているようです。

「良かった」

歯の治療は面倒です。時間も要ります。あの音も匂いも嫌です。その経験を避けるために、歯のメンテナンスをしているのです。

歯も体の一部です。身体を大切にするということはこういうことです。

頑張りましょう。

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