治りにくい痛みと治りやすい痛みがある

痛みは生体警告信号

治りやすい痛みは、切り傷、火傷、打撲だ。この痛みは子供のころから誰もが経験しているので、「そのうちに治る」という妙な成功体験を作り上げる。

確かに放置していても治る痛みであるが、別の痛みでも同じように治るとは考えない方が良い。

治りにくい痛みというのは、ケガの後遺症や勤続疲労、職業病、加齢による痛みがそうである。

これらの痛みは「慢性痛」と呼ばれるものが多く、切り傷、火傷のように皮膚の痛みではなく、もっと深い組織の痛みであり、中枢神経で起こる痛みでもある。

むち打ち症が治りにくい理由はここにあるのだ。

けがをした後の後遺症による痛みもここにある。

加齢によるもの、勤続疲労、職業病などもおなじである。長期間痛みや不快感にさらされると慢性痛になっていく。

「治らない」「どこに行っても治らない」

こんなことをいう人は「慢性痛」に陥っている。これは専門的な治療を必要とするのだ。

間違っても「そのうちに治る」というとぼけた思い込みをせぬようにお願いしておく。

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