40代女性の膝痛は股関節も観ろ!
膝痛は使い過ぎじゃない!
今、診ている患者さんの中に、40歳前後の女性に、同じような膝痛の方が何人かいる。
40歳くらいで膝痛なんておかしいと思われるかもしれない。しかし、この年齢での膝痛は使いすぎや老化ではない。
これは、年齢とともに訪れる体型変化にともなった生体力学的な異常によるものである。
老化じゃないのか?
と思われるかもしれない。それは違う。体型は年齢とともに変わってくる。
長年仕事を続けると、誰でも勤続疲労が訪れる。立ったまま、座ったままの仕事だと、関節やからだを動かす機会は大きく減る。健常な運動時間を確保できないでいる。
40代の膝痛にもこのことが当てはまる。
多くの原因は、股関節にある。股関節の運動障害を膝関節が代償するというものだ。だから、膝痛なのだが、股関節の運動障害による膝痛だということが出来る。
身体の動きを検査すると、皆が同じように股関節の運動制限を示す。そして、股関節の運動制限を取り除くと、膝痛が消えていく。それも意外に早くだ。
人間の身体は全体が一つの動きを行っているものだ。首は脊柱の正常な彎曲なしには、まともな働きはできない。
身体を治す、健康を維持するということは、部分的なところを観るのではなく、全体を観なければ解決しないということを何度も思わされるのだ。
「膝痛は、膝だけでなく、股関節の機能も観る」、これが大事だ。