良くなる人はどんどん良くなる!
治す時期を逃すな!
痛みがあるのに放置している人は、かなりの数に上る。街を歩いていると、よぼよぼ出歩いている人を必ず見かける。今も見た。
そんな姿は急になったのではない。徐々になるものだ。治す機会はいくらでもあったはずだ。
治療家として、そういった姿を見ることはつらいものだ。
「何とかならんのか!」
こう思うわけだ。いずれ自分もそうなる確率はあるが、何とか食い止めようと思う。
先日も、70代の人が、歩くこともままならない状態で来院されたが、本人の気力によって復活させた。もちろん、簡単ではない。二人三脚で頑張ったのだ。
2か月を経過したころ、近所の人や家族の人から「最近、良くなってきたね」と言われるようになった。こういったことは、自覚症状での判断ではだめなのだ。普段、接している人から「良くなったね」ということが大事なのだ。
そう言ってもらえるくらいの復活でないと、早々に寝たきり老人になってしまうのだ。
私も、患者さんも、ほっとしているところだ。「間に合って良かった」という気持ちが強い。
心理学では、8割を超える人が自分は特別であると思うらしい。だから、「そのうちに治るさ」と勘違いしていたとしても不思議ではないが、「治らない」これははっきりしている。
みんなの治ったという経験は、切り傷、打ち身、火傷、くらいだ。
メンタルをやられた人が、何の努力もせずに治ることはない。遺伝性の病気を放置していて治るはずもない。体質の弱い人が、何もせずに強くなることはない。
こんなことは、誰でも知っていることだが、自分のこととなると、「自分は特別である」という心理が、妙な方向へ引っ張るようだ。
おわり