椎間板ヘルニアを治そう
「椎間板ヘルニアを治す」というと、正しくはないのかもしれません。手技療法は椎間板ヘルニアを引っ込めることを目的として行わないからです。
椎間板ヘルニアは神経の炎症を伴います。それが「しびれ」「痛み」といった症状を起こします。その症状の原因は、医学研究でもいまだにはっきりとは結論は出ていません。
神経の炎症、神経のむくみではないかといわれていますが、はっきりとはしていません。
ですが、むくみであろうと炎症であろうと、原因は傷のようなものです。わたしたちがケガや打撲をすると腫れます。それと同じなのだとしたら、炎症を取り除くのではなく、炎症を起こす原因を取り除くことが治療になるのです。
それが、神経の圧迫であったりするのです。その圧迫も脊柱の歪みが原因であれば取り除かなくてはいけません。
腰を引っ張るという治療の選択肢の狭さは、あなたの椎間板ヘルニアにどれほどの効果を示すのでしょうか。
脊柱の歪みや彎曲の異常は、簡単に取り除けると思ってはいませんか。簡単に治せるものなどありません。
簡単に治せるものなら誰も悩んだりしません。治せないから悩むのです。治療する側も悩みます。確実に治せる方法など未だに存在していないのですから。
奇跡的な治療法があるのではなく、治った時が奇跡なのです。そのことをしっかりと理解してほしいのですが、テレビの影響なのか、ゴッドハンドが存在しているように思っている人もいるようなのです。
ここではっきりと言っておきますが、自分で「ゴッドハンド」だという人は、まともな治療家ではありません。本当の治療家なら、治療の難しさ、治癒の難しさ、患者さんの取り扱いの難しさを知っているはずです。ですから、本当の治療家は、「ゴッドハンド…?」「…ありえない」と答えるのです。